はじめに
このたびの東日本大震災で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。被災地が一日も早く復興されることをお祈り申し上げます。
今回の東日本大震災に対し、当社グループでは、被災された方々の救援や被災地の復興に役立てていただくための義援金として、1000万円の支援を行うことを決定し、日本赤十字社に寄託しました。また、救援物資として当社グループ製品などを各被災地へ送りました。さらに、被災地でのボランティア活動を支援するための緊急ボランティア休暇制度を導入する一方、国内外のグループ員有志として災害募金運動による寄付も行いました。今後も継続して被災地に対しあらゆる支援を検討・実施してまいります。
2010年度(2010年4月~2011年3月)の概況
2010年度の日本経済は、新興国の成長に伴い企業収益の改善が進み、景気持ち直しの動きがみられたものの、円高の長期化や海外景気の下振れ懸念、さらに中東情勢に端を発する原油価格の高騰や、本年3月に発生した東日本大震災の影響を受け、先行き不透明な厳しい状況にあります。発泡プラスチックス業界におきましては、全体的な需要は回復傾向にありますが、デフレ進行による価格下落圧力がある一方で、原材料価格が上昇するなど、厳しい収益環境が続いております。
このような経営環境のなか、当社グループは3ヵ年中期経営計画「ENS2000」(2010年度~2012年度)を策定し、工業分野を中心としたグローバル展開を基軸としての新たなる成長を目指してスタートを切りました。2010年度では、新興国を中心として海外拠点に資源投入を行い、体制を強化することでグローバル事業展開のスピードアップを図りました。また国内では原材料価格変動への適切な対応はもとより、グループ会社ネットワークをフル活用し、各地域でのニーズに即した積水化成品グループ製品を販売すべく営業力の強化に努めました。
その結果、工業分野を中心に年度前半は好調に推移したものの、年度後半には原材料価格の上昇が収益を圧迫し、さらに東日本大震災による販売減の影響も受けたことなどから、2010年度の売上高は1,014億1千8百万円(前期比0.7%の増加)、営業利益は48億7千6百万円(前期比4.7%の減少)、経常利益は46億2千8百万円(前期比3.4%の増加)、当期純利益は23億6百万円(前期比3.6%の減少)となりました。
なお、東日本大震災による当社グループ員への人的被害はありませんでした。また、主力製品の生産設備の損傷は軽微であり、震災直後からほぼ平常通りの生産体制となっております。なお、東日本の一部の生産工場における設備の損傷についての修繕見込み費用など、震災損失2億3千万円を特別損失として計上しました。
2011年度(2011年4月~2012年3月)の見通し
2011年度につきましては、東日本大震災による電力供給の総量規制やサプライチェーン立て直しの遅れ、さらには中東情勢の不安定を要因とした原油価格の上昇が景気に悪影響を及ぼすことが懸念されております。当社グループでは、電力使用制限令への対応につきましては、あらゆる場面を想定した迅速で機動的な生産体制を構築し、需要に対する製品供給責任を果たしてまいります。また、さらなる上昇が見込まれる原材料価格に対しては、引き続き適切な対応に努めます。
一方、中期経営計画「ENS2000」の2年目を迎え、最重点課題であるグローバル事業展開のステップアップについては、要員増強を含めた体制強化に努めるとともに、M&Aも含めた生産・販売拠点の拡大に注力します。さらに人材育成の強化として、2011年4月に社長直轄の「人財開発センター」を設置し、国内グループ会社人材のグローバル化、海外グループ会社人材の当社カルチャー浸透やソリューション提案力の向上を図ります。
代表取締役社長 小野惠造





